痛み

肩こり

肩こり」を感じたという経験はありますか?

カピ

あるある~~

プー

あるアンケートによると、3人に2人が肩こりを経験していて、

女性の30~50代の約8割が肩こりに悩まされてるみたいだよ。

今回は「肩こり」をテーマに理学療法士の観点から出来るだけ簡潔に書いていこうと思います。

一日仕事が忙しくて肩が凝った時、首や肩をマッサージしてリフレッシュ!!という気持ちはわかりますが、間違ったマッサージをすると逆効果になる場合もあります。

例えば、肩こりのマッサージにありがちな肩の後ろを揉みほぐすということは日常的にあることだと思いますが、これはやりずぎると逆効果になります。

なぜ肩は凝るのか?

1日中のデスクワーク、スマホ、長時間の運転などで、肩こりを感じたという経験はほとんどの方があるのではないかと思います。

眼を酷使したり、同じ姿勢を続けたりなど、特定の筋肉ばかり使い続けることは、肩が凝る原因の1つとなります。

このような動作は、首が前に出て背中が丸くなる典型的な「猫背」となりやすい傾向にあります。

この姿勢では、「僧帽筋」という筋肉が引き伸ばされて緊張した状態となり、血行不良による「コリ」となってしまいます。

僧帽筋は「上部」「中部」「下部」に分けられ、肩甲骨に付着します。猫背になると肩甲骨が背骨から離れてしまう為、僧帽筋に引き伸ばされる力がかかります。

このコリが出来た部位(ここでは僧帽筋)をマッサージするとどうなるでしょうか?

僧帽筋は肩が前に出てしまうのを引き伸ばされながらあるいは引き伸ばされないように緊張している状態となっているのに、筋肉をほぐしてしまうともっと肩が前に出てしまう気がしませんか?

つまり、僧帽筋だけをほぐしてしまうことは、悪い姿勢を助長させてしまうこともあるのです。

肩をマッサージしてもらって、その時はスッキリだけどすぐにまた肩が重くなるだとか、もみ返しが、、、とかあるあるじゃないですか?

カピ

気持ちいいし、いつも揉んでもらってたな~~

プー

その時は、気持ちいんだけどね。

根本的な解決にはなってないんだよ。

肩こりを解消するために

ここで大事なことは、

筋肉が縮まっている状態なのか伸びている状態なのかを考えることです。

縮んでいる筋肉」は伸ばしてあげる必要がありますし、

伸びている筋肉」は使ってあげる必要があります。

カピ

なにそれよくわかんない

めんどくさ~~

プー

寝ないでー!安心して!!

人間はほとんど同じような姿勢の乱れが起こります。

考えてみると、病気でない限り、みんなほとんど

同じようなところに痛みやコリを感じていると思わない?

つまり、個人差はありますが、万人が同じような姿勢になりやすく、同じような問題を起こしやすいということです。

たいていの場合、「縮んでいる筋肉」は過使用なことが多く、「伸びている筋肉」との筋力差があります。関節は骨と骨で形成され、骨に筋肉(詳しくは筋膜)が付着している為、関節の動きは筋力が強い方に引っ張られます。

「縮んでいる筋肉」「伸びている筋肉」とは?

筋肉は、ほとんどが対になっています。

つまり、ある筋肉が縮んでいれば、反対の筋肉は伸びているということになります。

赤で示した部分が縮んでいる筋肉青で示した部分が伸びている筋肉

ここで一つ断っておきますが、肩こりにおいて、そこだけマッサージすれば大丈夫というようなことは残念ながらありません。

なぜなら体の一部が崩れれば、他の部分にも影響が出るからです。

例えば、写真を見てもらうと、肩が前に出ているだけでなく、腰が後ろにひけているのが分かります。

腰は上半身の土台となり、このように腰が丸くなったりあるいは反ってしまうだけでも肩こりの原因となりえるのです。

つまり、上半身ー体幹ー下半身はお互いに影響を与え合う為に、一部分に問題を起こすと全身に影響が及ぶということです。

もっといえば、腰を支える足も、、、というように肩こり一つとってみても全身を見ていく必要があるということです。

少し掘り下げていきます。

姿勢不良の悪循環・・・

猫背の姿勢で立つとこのように下を向く姿勢となってしまいます。

これでは何かをする時や歩く時に支障が出る為、代わりに「頭をあげる」「腰を反らす」という筋肉の過剰な収縮を伴う姿勢を取りやすくなります。

つまり、肩こりと腰痛は切っても切り離せない関係性であるといえます。

肩こりと同じく、「腰が痛い」そう感じた時に腰をマッサージすることは、一時的な効果はあるかもしれません。しかし、姿勢を考慮しないとまた腰がつらくなってしまいます。

腰は上半身が前に倒れるのを、戻そうと頑張っているのですから。

不良姿勢を放っておくと、、、

私は、内科・脳神経系の病気が原因でないとしたら痛みは、生体力学的に説明がつくものと考えています。

例えば、

変形性関節症」「頚椎症」「肩関節周囲炎(四十肩・五十肩)」「腰痛症」等のよく聞く病気は、不良姿勢を是正しないまま運動を行っていった為に起こるものです。機械的なストレスが持続してあるいは反復して起こっていない限り、関節や筋肉に炎症は起きませんし、骨も変形しません。

自分の体は徐々に変化する為、異常に気付きにくいものです。

日頃から姿勢に気を付ける必要がありますが、常に良い姿勢でいることは非常に困難です。

カピ

なるほどー

じゃあ、日々のケアが必要なんだね。

気をつけなきゃなー

プー

そうだね。

セルフケアを覚えて是非日課にしていこうね。

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